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見た事、聞いたこと、思ったことのメモ。

経産省主催の「イノベーション・起業の新たな展開」シンポジウムに参加してきました②

こちらの記事のつづきです。


■■パネルディスカッション2「ベンチャーキャピタルアントレプレナーシップのエコシステム」■■

モデレーター:松田修一さん(日本ベンチャー学会理事)
パネリスト:安達俊久さん((社)日本ベンチャーキャピラル協会 会長) 、郷治友孝さん(株式会社東京エッジキャピタル(UTEC)代表取締役社長、アレン・マイナーさん(株式会社サンブリッジ 代表取締役会長 CEO、ジェラルド・ハネさん(バテルジャパン株式会社 代表取締役社長)
コメンテーター:ウィリアム・ミラーさん(スタンフォード大学 名誉教授)

ベンチャーキャピタリストの役割

アレンさん:ハンズオンと言い始めたのは2000年頃。ベンチャーキャピタリストそれぞれに特徴がある。ハンズオンの意味を表現するとなれば、自分がなにが得意かという哲学をきちんと持っていなければならない。日本生まれのベンチャーを世界に羽ばたくように支えたいという国際的な役割、アドバイス、ネットワーク、自分たちの経験をいかせる、国際の経験、成功と失敗から学んだことを日本の起業家に伝える。一社一社が自分たちは何が一番強みかというのを明確に持っていない。ITがわからないベンチャーキャピタリストが流行ってるからお金をばらまいたり、お金が必要なところにお金がないのに投資したりしてる。自分たちの目標と強みをきちんともつべき。組織をつくるときにきちんと役割を適材適所にいれなければいけない。ベンチャーキャピタルも自分の経営チームとして選んで、戦略的に。どういうノウハウを役員会に集めて、いろんな成長段階でどれを当てるかという戦略が必要

ジェラルドさん:日本の課題は技術を商業化に結びつけるのはどうしたらいいか、ビジネスの拡大、競争力。研究所で技術を発見したあと、ベンチャーキャピタルはあまり良い役割を果たさない。というのは、はっきりとしたビジネスプランがはっきりしたところに向いているから、研究所ではうまくいかない。プロトタイプつくってからVCに紹介するというプロセスが必要。資金が大企業に流れて小企業にいかず、エンジニアがなかなか育たない。競争力のある経営陣を持った起業を育てる。才能豊かな起業家を集めて、会社をつくる。これを再現したい。どうやったら同じようなことが日本でできるのか。良いマネジメントチームを紹介するというようなことで。もっと才能ある人たちに起業家になってほしい。

ビジネスの拡大

アレンさん:市場は低迷しているが、アジアがある。アジアに成長率、人口を考えてリスクテイクの能力とイノベーションの可能性がある。現地でパートナーをみつければ。でもマーケットを知らないので、企業とくむことになってしまう。ベンチャーイノベーターがもっとたやすくパートナーが探しやすいという状況をつくるということ。これができればWINWINの関係が作れる。いろんな試算、いろんなリソースが関わってくると思う。ビジネス化、アメリカでやる方がやりやすい。ものをつくってうらないとお金にならない。アジアでこれを商業化していく。それをお手伝いしている。成長市場で売り込みをかける。

ベンチャーキャピタル

松田さん:ハンズオンでどうするか、日本のマーケットの状況、アジアでのアメリカでの成長ゾーンもある。日本のVCがどう行動していくか。
ベンチャーキャピタル協会からみて、ハンズオンを業界がどう考えているか。グローバルというベースでのVC。日本は全てのVCがハンズオン得意というが、自分の企業が何を得意がだすべき。
ベンチャー企業は人もお金も足りないけど、お客様からの注文書が一番たりない。それをどうVCが支援するか。


安達さん:VC業界が厳しい状況であるが、本当の仕事をするVCを求めている。成功事例をもとに成長していく、逆にチャンス。ベンチャーは海外市場を最初から意識して起業する人が多い。VC的にもチャンス。こういう起業Gモデルを推進していきたい。アジアベンチャーキャピタルフォーラムを設立する、日本、韓国、台湾、韓国、シンガポール、インドでVC推進プロモーションとローカルビジネス。アジア1ヶ国で閉じたビジネスモデルでは成立しない、今まで培ったビジネスを活用したもの。資金提供+@が必要。


ミラー先生:起業家システムの展開。シリコンバレーも歴史が長く、イノベーションについてのいろんな流れがあった。盛り上がったり引いたりという波があった。アメリカでは100年前から起業家精神が始まっている。スタンフォードの学生が始めた。資金を出したのは教授陣。学長も。
技術ベースの起業家は技術ではない。技術をどう商業化するのかが問題。技術はあるから同ビジネスに展開するのかということが問題。投資をするときに決めてになるものはなにか。起業家としてはどういう質問がくると身構えたらいいでしょうか。

商業化できるかどうかの判断基準は?

安達さん:テクノロジーフォーカス。これは難しい。一番大事な点は経営者、マネジメントが人物、変化対応力を重視する。テクノロジーサクセス、but フェイル をたくさんみているので、テクノロジーだけでは危険。

郷治さん:技術なりアイデアはよくても経営経験はなかったり、経験が短い方が多い。テクノロジーのプラットフォーム性を重視する。経営陣が十分にいなくても発展可能性がかなりあり、アプリケーションに応用できる可能性があるかどうか。まずやってみよう。

アレンさん:チームを見る。CEOが優秀な人をお金がある前からどれだけ集められているか、役割に適切な人を集められているか、チームが一丸となっているか、夢とビジョンで人を集める魅力があるか。ビジネスプランをつくるために投資を求めるというのはだめ。やる気と時間があればプロトタイプは作れる。動いているプロトタイプが存在するかどうか。その商品がマーケットでうれるという実績がなくても、ぴんとくるもの。商品の延長線上にどういう展開の様子が考えられるかというリッチな会社に伸びていくことが予想できるか。商品のコアを既に作っている、ビジネスの展開具合がみこめる、経営者が最初から英語でつくっているものがある。最初からグローバルマーケットを狙っているとなおよい。戦略として。

目利き力、その多くが失敗しているが?

ハネさん:研究所のレベルではわくわくしたのが大事。技術を誰にでもだしますということ。これを商業化できるように改善したい。もっとビジネスの可能性を広げる。ベンチャーはつくらなくてもいい、ライセンスにだせばいい。バテルベンチャーズは、フロンティア的な技術を扱っている。テクノロジープッシュでいくときもある。アジアは不確実性を減らすということでローカルなパートナーとやっている。プロトタイプくらいには出してもいいけど、商業化するには、ローカルな方とやっている。

(つづく)